畳工場見学(小池社長に工場を案内してもらいましょう】

畳製作において、昔は畳職人さんが大部分を手作業で作っており、一人の職人さんが一日数枚の畳を作るのが限界でした。50年~60年位前から畳逢着機が開発され、今では裁断も含め大部分が機械で作業出来るようになり、格段に作業効率が上がりました。
当社では1990年から、畳製造のシステム化を図り、2022年に最新鋭のコンピューター式自動畳逢着システムを導入いたしました。これにより日産50畳が製造可能となり、お客様にお待たせしないで対応することが出来るようになりました。

(小池社長)

たたみの小池の工場を紹介します。当社の工場には4の工程があります。この工程ごとにスタッフが交代で丁寧に作業をして畳を作っていきます。

畳作りの4つの工程

  1. 材料の準備(畳の土台になる畳床(とこ)と上面の畳表(おもて))
  2. 畳床(とこ)をお部屋の寸法に合わせて裁断する。(0.3mmの精度)
  3. 畳表(おもて)を張り、畳床(とこ)に縫い付ける
  4. 畳縁(へり)を畳に縫い付ける

「新品畳」の場合は全工程を行います。

床(とこ)を再利用する場合は、1番目の床を作る作業が無くなり、畳表剥がしの作業に替わります。

また、畳表替も2種類の方法があります。

  1. 「表替え」
    (畳表を新しいものに交換する)
  2. 「表返し」
    (畳表を裏返しにする)

1.材料の準備(畳の土台になる畳床(とこ)と上面の畳表(おもて))

畳床は長く畳を使っていただくためにとっても大切な部分です。

しかし、価格競争となった場合には、見えない部分だからという理由で安い素材にされてしまうところでもあります。

よい畳床は、丈夫でいて適度な柔らかさがあり、しかも長持ちする素材を使います。残念ながら価格を落とさざるをえない時は、発砲スチロールに似た素材を中に挟みます。

この場合最初のうちは十分に快適ですが、長持ちはしません。

私のように日頃からたくさんの畳に触れていると、良い畳は足で踏んだ瞬間に分かります。

コスト面含め様々な理由があるとは思いますが、お客様には本当に快適な畳を使っていただきたいと畳床を作る時にいつも思います。

また、畳床の厚さをミリ単位で調整することで、部屋に設置した時に、きっちりと平に納まります。

同じものを大量生産するのではなく、部屋ごとに採寸をして、微妙な歪みなどにも対応することが、私たちの職人魂の一つです。

防虫シートも必ず使用します

2.畳床(とこ)をお部屋の寸法に合わせて裁断する。(0.3mmの精度)

床に畳表をピッタリと貼る作業は、昔は職人の技が必要でしたが、今は機械がそれに代わってしっかりと仕事をしてくれます。

特に最近人気のヘリ無し畳はこの工程に非常に時間がかかっていましたが、当社では最新の機械を導入し、早く正確に美しく仕上げることが可能になりました。

3.畳表(おもて)を張り、畳床(とこ)に縫い付ける

畳床の側面に畳表を縫い付けていきます。

4.畳縁(へり)を畳に縫い付ける

畳縁を縫い付けていきます。

こちらも機械作業になります。

しっかりした畳ができるかどうかに関わる大事な工程です。

縁の柄は多数あります。

柄の選び方によって、部屋の雰囲気が随分変わります。

カタログもございますので、リフォームの際には楽しみながら選んでいただければと思います。

当社では納品前の畳を特別な機械でしっかりクリーニングをしています。

小さなホコリなどもほとんどなく、クリーンな状態でお部屋に設置します。

通常はあまり行われないこの最後の一手間を行うことも、私たちのこだわりの一つです。

小池社長は手縫いの技も披露してくれました